法定後見の申立てにあたり法テラス(日本司法支援センター)を利用する場合、民事法律扶助制度により、弁護士・司法書士への依頼費用や申立てに必要な実費の一部について、立替えを受けられる場合があります。

利用には審査があり、収入・資産等の要件を満たす必要があります。

1. 利用のための主な要件

法テラスの立替制度(民事法律扶助)を利用するには、主に次の要件を満たす必要があります。

・収入・資産が一定基準以下であること(本人のほか、原則として配偶者の収入・資産も確認対象になります)。

・勝訴の見込みがないとはいえないこと(法定後見の申立てでは、後見開始等の審判が認められる見込みがあることを含みます)。

・民事法律扶助の趣旨に適すること(制度趣旨に反する利用目的でないこと等)。

2. 利用の主な手順

1. 相談予約:法テラス・サポートダイヤル等に連絡し、相談先(法テラス地方事務所、または法テラス利用可能な契約弁護士・司法書士)を確認・予約します。

2. 無料法律相談:専門家と面談し、法定後見申立ての必要性、方針、法テラス利用の可否を確認します。

3. 審査・援助決定:収入証明書等の必要書類を提出し、法テラスの審査を受けます。

4. 申立て準備・申立て:援助決定後、弁護士・司法書士が申立書類の作成・収集を進め、家庭裁判所への

申立てを行います。

3. 費用の支払い(償還)

・立替対象:弁護士・司法書士費用(着手金等)や、申立てに必要な実費(印紙代・郵便切手代・戸籍関係書類の取得費用等)が対象となる場合があります。

・実費のみの立替えは原則できないため、事件全体として法テラス利用の可否を確認する必要があります。

・返済(償還):立替えを受けた費用は、原則として分割で法テラスへ返済します。返済額は事案や収入状況等を踏まえて法テラスが決定します。

・生活保護受給者等については、申請により返済の猶予・免除が認められる場合があります。

4. 注意点(法定後見申立てで特に確認したい点)

・鑑定料の扱い:医師による鑑定が必要となる場合、鑑定料が発生することがあります。立替えの可否・範囲は事案や法テラスの決定によるため、事前確認が必要です。

・後見人報酬:家庭裁判所が決定する後見人等の報酬は、原則として法テラスの立替対象ではなく、ご本人の財産から支払われます。

・申立費用全額が必ず立替対象になるとは限らないため、担当の弁護士・司法書士または法テラスに事前確認してください。

5. 相談時に準備しておくとよいもの(例)

・本人の収入・資産が分かる資料(年金額、預貯金、生活保護受給の有無など)

・本人の診断書(ある場合)または受診状況が分かる資料

・親族関係・連絡先のメモ

・困っている内容(預金管理、施設契約、介護サービス契約、費用支払い等)の整理メモ

※本書は一般的なご案内です。実際の利用可否・必要書類・立替範囲・返済条件は、法テラスの審査内容、地域、事案の内容、担当専門職により異なります。

※最新情報は法テラスの公式案内をご確認ください。